トレーニングコーチとして高校部活動のサポートも仕事の一つです。生徒によく言う言葉を紹介します。
*インチワーム ウォーミングアップ
「あたりまえだと思っちゃダメだよ」
「トレーニングのサポートを受けられるのは、あたりまえだと思ってはダメだよ」と折に触れて言うようにしています。
地方の高校で、トレーニングのサポートを受けられるのは特別なことです。
多くの高校、多くの部活動がある中で、外部からコーチを招くことができるのは
一握りの学校です。
都会の高校ではよく聞きますが、学校の数が絶対的に多いので、
割合から言えば同じくらいかもしれません。
外部コーチの中で多いのは、技術コーチです。
顧問の先生のサポートをしたり、実質監督だったり、というのもあるのではないでしょうか。
次に多いのはケアトレーナー。テーピングをしたり、ケガのケアなどもしたりする
セラピストです。
中には、そのほかにトレーニングも、メンタルも、栄養もできるトレーナーがいるそうです。
スーパースターです。(私も受けてみたいです)
柔道整復師や鍼灸あんま、PTなどがよく帯同しています。
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そんな中で、トレーニングだけを(ケアやテーピングはしない)サポートする私を
選んでくれることは珍しいことです。
責任を感じています。
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値段は様々でしょうが、外部からコーチをお願いするには私を含めお金がかかります。
どの学校も資金が豊富にあるわけではなく、学校の予算と保護者会(部費)から
捻出しているわけです。
遠征も、道具にもお金がかかるなか、コーチ代を出しているのですからこれは特別なことです。
生徒には、キツいことをさせられる奴が来たと思うのではなく、
学校や監督、保護者のみなさんが協力しくれているからこそ来ることができた
(サポートできる)と理解して欲しいのです。
「トレーニングをサポートしてもらえるのは、特別なことなんだよ」と。
「3年間は短い。ケガだけはしないようにしよう」
高校生活は3年間です。長く感じますが、部活動に打ち込めるのは2年間ちょっとです。そこでケガをしてしまうと、選手生活はもっと短くなります。
「アクシデントによるケガは100歩譲って仕方がないとしても、防げるケガはしないでおこう」
とも言います。
そのため、ウエイトトレーニングでは徹底したフォームチェック(道具の扱い方を含む)。
フィールドやコートでは減速、着地の仕方など徹底的に練習します。
セルフケアの方法も。
無事これ名馬の話もよくします。
⇒「無事これ名馬」そのためにトレーニングを
2年ちょっとの高校での競技生活。
ケガで短くなるのは、何よりもったいないことです。
ケガをすると痛いですし、これからうんと長い人生に影響が出るかもしれません。
ケガする可能性をトレーニングによってなるべく低くすること。
これを理解して欲しいのです。
「あたりまえのレベルを上げる」
キツい練習や、キツいウエイトトレーニングなどを自らすること。それを「あたりまえ」だと思えるようにして欲しいのです。「あたりまえのレベルを上げる」です。
普段やっていることは「あたりまえのこと」です。
「あたりまえのレベルを上げる」とは、普段やっていることの負荷を上げて
それを「あたりまえ」にすることです。
例えば
毎日20回腕立てをしてから寝るとします。
それが長く続けば、その人にとって、腕立てを20回してから寝ることが
「あたりまえ」になります。
ある人は毎日100回腕立てをしてから寝ているとします。
その人は100回腕立てをすることがあたりまえなのです。
同じ「あたりまえ」でもレベルが違うのです。
(もちろん腕立てを100回するのがいいとは言っていません)
このように人によって「あたりまえ」が違います。
レベルには差があるのです。
「あたりまえのレベル」が違うのです。
キツい練習を特別なこととして、とらえるのではなく、いつもの
「あたりまえの」練習としてとらえて欲しいのです。
以上、3つのことをよく言っています。
生徒には「何度も繰り返し言っている」と思われているかもしれません。
しかし、折に触れて言うようにしています。
伝わるように伝えています。
⇒伝えると伝わるは違う。伝わるために伝える。
そして、生徒に言うのは、自分への覚悟の言葉でもあります。
【編集後記】
朝から、ある競技団体の「フィジカルトレーニング指針」の手直しをしていました。
(12月末に提出予定)
イメージはできますが、うまく書面で表せず、一部、紙に書いて写真で送りました。
絵心(デザイン能力)がなくていつも恥ずかしいです……。
少しでも形になって、ジュニア育成の参考になってくれればうれしいです。
【昨日のOnce a day】一日一回新しいことを
・さぶろべえ とり野菜セット