競技をやっていると、残念ながらケガはあるものです。もしケガをしてしまったら、ケガしたところ以外をトレーニングするチャンスととらえるのはいかがでしょうか。
*ある整形外科にて
ケガはチャンスを失う
ケガをしてしまうと残念ながらチャンスを失います。
もしもケガをしてしまうと、大好きな競技ができません。
練習もできません。
現役生活は短いものです。
たとえば3年間の高校生活。
3年間すべて部活動ができるわけではありません。
実質2年半の部活動、ケガで数か月休むと部活動がさらに短くなります。
またもしも練習ができたとして別メニューになるでしょう。
団体競技なら、チームメイトと同じ練習ができません。
いつもは「休みたい」練習も、そんなときはやりたくなるものです。
もちろんケガをすると試合にも出ることができません。
大きな大会に出るための選抜試合にも出ることができないのです。
試合に出ることができなければ、記録を残すことができません。
結果を出すことができないのです。
結果(記録)を残すことができなければ
・ナショナルチーム
・地方の選抜チーム
・強化選手
など、大小にかかわらずメンバーに選ばれません。
強化合宿などにも参加できないのです。
もし、選抜メンバーや代表に選ばれていたなら辞退、又は大会不参加をしなければいけません。
とても残念なことです。
結果を残せば今後のチャンスが広がるのに……。
ケガをすると、とても大きなチャンスを失うのです。
ケガをチャンスに変える
大きなチャンスを失うケガ。ケガをしないのに越したことはありませんが、してしまったのならば仕方がありません。ケガをチャンスに変えましょう。
ではどんなことをすればいいのかをまとめてみます。
上半身のケガなら下半身のトレーニング
上半身のケガなら下半身のトレーニングをするチャンスです。
上半身のどこかをケガしてしまったら、下半身のトレーニングをしましょう。
スポーツにおいて下半身はエンジンです。
多くの筋肉があるところです。
たとえば、スクワットができればスクワットをしましょう。
シャフト(バー)を持てなければ自体重でスクワットをしましょう。
・3つのスクワットをやってみよう。手を伸ばして、手を組んで、最後は頭の後ろです
自体重トレーニングは最低限の筋力維持はできます。
もしも上半身中心の競技でも、下半身からの連動は必要です。
ケガからの復帰後もスクワットトレーニングは必須ですし。
下半身のケガなら上半身のトレーニングを
下半身のケガなら上半身のトレーニングをしましょう。
上半身をよく使う競技は、技術系の競技が多いかもしれません。
そのため、あまりトレーニングをすると「感覚がズレる」と心配する人がいます。
もちろん極端にするのはいけませんが、適切な重量と適切な回数でおこなえば心配はありません。
たとえばベンチプレスや、ショルダープレス、アームカールなどをやりましょう。
ベンチやイスにカラダをあずければ、患部に負担をかけません。
ベンチやイスでカラダを安定させて上半身のトレーニングをしましょう。
上半身のトレーニングは押す(プッシュ)種目が多いのですが、引く(プル)トレーニングも取り入れましょう。
きついトレーニングですが懸垂もおすすめです。
腕だけではなく、背中も鍛えられます。
ケガが右手なら左手のトレーニング
ケガが右手なら左手のトレーニングをしましょう。
ケガと反対側のトレーニングをしましょう。
諸説あり、詳しくはわかっていませんが、ケガをしたほうと反対側をトレーニングすると、ケガをした側の筋肉の低下が少なくなると言われています。
「クロス・トランスファー効果」などといいます。
・神経系の働きで反対側の筋肉に刺激を与える
・カラダはつながって(連動・連結して)いるため
との理由からだと言われています。
カラダは複雑につながっています。
片方だけのトレーニングでも、いろいろな箇所に刺激を与えるのは間違いないと実感しています。
ケガが右足なら左足のトレーニング
上記と同じように、ケガが右足なら左足のトレーニングをしましょう。
理由は同じです。
下半身の場合、片足トレーニングはバランスが必要とされます。
あまりにも高重量や、極端にバランスを必要とするトレーニングなどは、転倒の危険性が高まります。
転倒は危険ですし、ケガしている箇所に過度な負担がかかると再受傷につながります。
慎重にトレーニングをしましょう。
練習記録の見直し
これまでの練習記録を見直しましょう。
もし練習記録をつけていればこの時期に見直してみましょう。
・トレーニング内容はどうだったか
・何が苦手だったのか
・どれほど記録が伸びたのか
・トレーニングの今後の予定はどうだったのか
・ケガをする予兆はあったのか
など、練習記録からいろいろなものがみえてきます。
ケガの予兆がなかったのかも探ることができます。
・ちょっと疲れていた
・このころから少し痛かった
・絶好調すぎた
など、思い当たることもあるかもしれません。
アクシデントによるケガならば、復帰後の練習計画の参考にもなります。
ぜひ見直しましょう。
こんなときに練習記録は役立ちます。
もし練習記録をつけていなければ記録をつけるようにしましょう。
「ザ・リハビリ日記」でもいいですし。
ケガをしないのが一番
ケガをしないのが一番です。
とは、いってもアクシデントによるケガは防ぎようがありません。
競技中や練習時の衝突やクロスプレイなど。
しかし、練習のしすぎや、長期に渡ってカラダの一部に負担がかかる(オーバーユース)などのスポーツ傷害はある程度予防できます。
(そのためにウエイトトレーニングや私の仕事があるのですが)
日頃からしっかりトレーニングをして傷害予防をしましょう。
スポーツ医学が発達し、手術、治療、リハビリ技術も向上しています。
ケガからの復帰も、むかしから比べとても早くなっています。
しかし、ケガはケガです。
ケガをしないことに越したことはありません。
もしもケガをしてしまったなら、あまり落ち込まないでおきましょう。
(多少の落ち込みは仕方がありませんが)
違う箇所を「じっくり」トレーニングができると思いましょう。
違う箇所をトレーニングできる大チャンスです。
【編集後記】
朝からSKIディ。
昼から仕事だったので少しだけ滑る予定でした。
滑りはじめて1時間でぽっぽつと雨が。
急いで駐車場に帰りましたが、全身が「びちょびちょ」に濡れてしまいました。
そんな日に限ってスキー場にある温泉は休館です。
車でサッと着替えて自宅に戻りました。
自宅でシャワーを浴びて仕事へ。
選手のサポートでした。
【昨日のOnce a day】 一日一回新しいことを
・有頂天酒場 いちいち
・海老と穂先筍 ゆで太郎