休校あけの部活動。もしも私が部活の顧問だったら、何からはじめるか

来週より、ほとんどの中学・高校の休校が終了します。授業も始まりますが、部活動も再開されます。もしもトレーニングコーチの私が部活動の顧問だったら何からはじめるのか、どんな練習をするのか考えてみました。

部活動練習前

部活動の再開

全国一斉休校の要請を受けてから約一か月。そろそろ学校も再開されます。
時間等の制限もありますが、部活動も再開されるでしょう。

 

これまでテスト休みやお盆休み、年末年始などの短期の休みはありました。
しかし、これだけ長期に渡った部活動休部は初めてではないでしょうか。

病気蔓延予防のための緊急的措置ですから、仕方がありません。
思うことがあったとしても、もう休んだのだから仕方がありません。

まして全国一斉ですし、不公平感はないかと思います。
そんな休校も春休み前、もしくは春休み中には部活動の再開です。

冬がシーズンオフの競技は、基本的な練習やカラダをつくる大事な機会を一か月以上失ってしまいました。
残念ですが。

それを踏まえて、トレーニングコーチの私が「もしも部活動の顧問だったら」どんなことからはじめるのか考えてみました。

部活動再開でやること

一斉練習ができず、個人の練習状況がわからなかった一か月間。部活動再開にあたってもしも私が顧問ならやることをまとめてみました。

 

ミーテイングで目的の再確認

時間をとって今一度、部活動をやっている目的の確認をします。

プロや社会人、大学生ならばやらないでしょうが、中高の顧問なら必ずやります。
中高の部活動はあくまでも教育活動の一環ですから、部活動の意義を確認することは必須です。

・なんのためにこの競技をやっているのか
・3年生が引退してからどんな目標でやってきたか
・(休校がなければ)冬のシーズンは何を強化していく予定だったか

など休校前の気持ちの確認をします。
そのあと

・これから何をしていくのか
・何をしなくてはいけないのか
・もしまた休校があればどうしたらいいのか
(自分は何をするのか)
・もし目指している大会が中止になっても悔いのないようにするためにはどうしたらいいのか

など、これからのことと、最悪の場合も確認します。

中学生には少しハードルの高いことかもしれませんが、そんな機会を持つことも必要かと。

もう一度チーム目標を確認することが大切です。
3年生が引退して2年生を中心にチームがまとまってきた矢先の休校です。
今一度、その時の気持ちを確認することはいいことではないでしょうか。

顧問の私自身も確認します。

・次の大会までどのように計画していくのか
・予定されている大会が中止になったらどうするか
・もう一度今回のようになったらどうするか
・その場合、生徒のモチベーションをどのように保っていくのか

最悪の場合を含めて想定しておきます。
頭の中でひとりミーテイングです。

 

時間をかけてミーテイングをします。
(頭の中のひとりミーテイングを含む)

ウォーミングアップを入念に

これまでやっていたウォーミングアップを入念にします。

 

ウォーミングアップは準備運動でありトレーニングです。
新しくサポートするチーム。はじめて見るときはココをみる
ウォームアップを見直そう

今の自分のカラダの状態を知るにはウォーミングアップは一番手軽なものです。
時間をかけてゆっくり、じっくりやります。

休校時の生徒の自主練習には差があります。
顧問にとって、その見極めにウォーミングアップが一番わかりやすいものです。

柔軟運動やボディバランスなどもチェックできます。
競技練習や持久力トレーニングでも確認はできますが、動きの中では見過ごしがちです。
器用な生徒ならスキルでどうにでもなりますから。

そしてカラダが十分に動かないのに、いきなりスキル練習をさせると、感覚が変わったり、ケガに繋がったりします。

まずはウォーミングアップで確認です。

基本的なスキル練習

基本的なスキル練習をします。

複雑なチームプレーは最初はやらせません。
たとえばバッターなら素振り、サッカーならフリーキックなどをやります。
相手との複雑なチームプレーは徐々にしていきます。

部員全員が、自宅で基本的なスキル練習をやっていれば、やらなくていいのかもしれませんが、顧問が思っている以上にやっていないものです。

顧問が怖ければ怖いほどやっていません。
やらされている感があればなおのことです。

もし自主練習をやっていなければ生徒が悪いのではなく、顧問の責任です。
これまで個人に課題を与えてこなかったのが原因です。

再開したら、まずは基本的なスキル練習からはじめていきましょう。

楽しくチームプレーの練習

楽しくチームプレーの練習をします。いわゆる全体練習ですが「楽しく」がつきます。

ひさしぶりの部活動です。
大半の生徒は待ちに待ったことでしょう。
仲間と楽しくやるのがこの目的です。

緻密な練習をしても息が合わなかったり、連携がうまくできなかったりするものです。
多少のミスは多めに見て、数日は友だちと一緒にできる喜びを体験させましょう。

 

はじめから強度を上げない

練習の強度を最初から上げないようにします。徐々に、です。

どうしても顧問の立場としては「焦る気持ち」があるものです。
練習の予定がくるいましたし、強化期間の大半がなくなったのですから。
冬季プランも完了しなかったでしょうし。

生徒も先生と同じです。
久々に部活動ができるうれしさと、やらなければという意気込みが強く、頑張ってしまうものです。

しかし一気にギアを上げると感覚のずれが起きます。
ケガにも繋がります。

徐々に徐々に、です。

顧問は生徒の様子を見つつ、ぐっとこらえて我慢です。

張りきりすぎない、張りきりさせない

はじめから強度を上げないことに続きます。
顧問の立場としては張りきらないようにしますし、生徒には張りきりさせないようにします。

ひさしぶりの部活動で生徒はもちろん顧問もテンションが上がるものです。
仕方がありません。

それほど部活動は魅力があるので。

生徒の生活リズムはおそらく変化しています。

ゲームやSNSにより遅寝遅起きはあたりまえです。
もしかすると昼夜逆転しているかもしれません。
暴飲暴食はあたりまえだと思いましょう。

決して悪いことではなく(意識がある生徒は違うのですが)もしも自分が生徒でもはめを外したでしょう。

そんな彼ら彼女らに少しだけ生活リズムを戻す機会を与えましょう。
カラダはフレッシュですし、やる気はあるでしょうが急激なハードトレーニングはカラダに負担がかかります。
練習強度ばかりではなく、気持ちの強度も徐々にアップです。

最初だけ張りきり度120パーセントで、次の日が40パーセントになるよりも、今日も明日も張りきり度80パーセントを目指しましょう。

平均して高い張りきり度をめざしましょう。

 

以上6つの方法をまとめてみました。

 

休校は、部活がいかに好きだったかを確認したよい機会

一か月にわたる休校。休校になって、部活動がいかに好きだったかを、確認できたいい機会だったのではないでしょうか。

 

・待ちに待った部活動
・早くやりたかった競技

そう思えることは幸せなことです。
そのように思ってくれる生徒が多いのは顧問(監督)冥利に尽きるでしょう。

・えーっ、また始まるのか
・うっ、最悪

と思う生徒がいるとすれば、顧問の先生の教育方法を考えなくてはいけません。

それはおいといて、

これほど長期の休校は初めてのことです。
ということは、長期の休校あけの部活動も初めてのことです。

学校現場では初めて尽くしで大混乱だったでしょう。
でもこの休校は生徒たちにとっては

「やっぱり部活動が好きだ」

と思える機会だったととらえましょう。

多くの生徒は部活動の再開を楽しみにしています。
苦しい練習をまたしなくてはいけないのに。

顧問の先生の責任は重大です。
再開を楽しみにしてきた生徒に、決してケガをさせることをしないでおきましょう。
もちろんわざとケガをさせることはないでしょうが、長期休み明けだからこそ細心の注意が必要です。

上記に挙げたことを実行していただければ、ケガをするリスクはかなり低くなります。

休校あけの部活動。
何からはじめればいいのかと迷っている顧問の先生は、参考にしていただければと。

 

 

【編集後記】

金沢は5月下旬の暖かさでした。
明日の気温は今日より10度以上下がるようです。
寒暖差が激しいですね。

暖かい昼の間に、いつものようにウォーキングをしてきました。

 

【昨日のOnce a day】 一日一回新しいことを

・もちっとどら プリン&ホイップ セブン
・MILK PROTEIN 脂肪0 バナナ風味

おしらせ 2  
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