運動不足と感じる30歳以上の方へ。筋力トレーニングのすすめ。

最近、運動不足と感じているあなたへ。運動不足の解消に、何を始めるでしょうか。ウォーキングやジョギングが一般的に思い浮かびますが、筋力トレーニングをおすすめします。

*全日本マスターズ(中高年の闘いです)

 

小さな子どもからおじさん、おばさんと言われればもう中高年

残念ながら小さな子どもは正直です。知らない子どもに「おじさん」と言われればドキッとします。ドキッ、ムカッとした場合は残念ながらもう中高年です。

実年齢が10代後半や、20代半ばの場合は、子どもに、そういわれても笑ってしまいます。
ネタにもなります。
それはまだ、自分のことを青年だと、どこかで思っていますし、実際そうです。

ドキッとしたり、一瞬ムッとしたりするのは、自分では若いと思っていても
実年齢はもう少しいっているはずです。
残念ながら、そろそろ中高年カテゴリーに入ったと思わなければいけません。

男性の場合、ちょうど30歳を過ぎる頃から変化が出てきます。
学生の頃より太ったり、階段を上るとき少し息が苦しかったり、
運動会などで全力疾走したら足が絡まるのもそのころからです。

腰痛、肩痛、膝痛などもこの時期から多く出てきます。
運動を始める人と、そうでない人の分岐点も、ここからではないでしょうか。

ちょうど働き盛り、仕事も充実し、忙しいときでもあります。
「運動はしなくてはいけない」、「運動不足だな」と思い始めるのも
この年齢前後ではないでしょうか。
健康診断の結果も気になります。

そんな私も30代の頃は今より15キロ以上太っていました。
運動は冬のスキーぐらいしかしませんでしたし、
アルコールの暴飲はありませんでしたが。
炭酸飲料の暴飲はありましたし、暴食はもちろんありました。
「筋肉でパンパンだね」を隠れみのにしていました。
実際は運動をしていないので、ただの脂肪でした。
だからよくわかります。

では、自分の健康や、運動不足が気になりだした場合は、何から始めるでしょうか。
多くの人は、ウォーキングやジョキング。少しハードルは上がりますが、水泳。
手軽にできますし、最初はあまりお金がかかりません。

女性の場合は、それに加え、ヨガやピラティスでしょうか。
ブームですし、おしゃれ感もあります。

私は、有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)やヨガなどもいいですが、
筋力トレーニングをおすすめします。

自分の体重を利用するトレーニングでもいいですが、できれば重りを使ったトレーニングです。

どうして筋力トレーニングなのか

年齢とともに運動不足が気になりはじめたら筋力トレーニングをおすすめします。どうして筋力トレーニングなのかまとめてみました。

キーワードは加齢です。
30歳を超えた頃から、加齢が始まります。もちろん個人差があり、絶対とは言いませんが、10代や20代前半とは確実にちがいます。
プロ選手で40代半ばでもバリバリ活躍している人はいますが、
確実にバリバリトレーニングをしています。
イチロー選手も現役バリバリでしたが、最近はシルバーヘヤーになりました。

口ひげや、もみあげも白かったので、あれも加齢の象徴です。
オリックス時代は真っ黒でしたから。

ひと世代前のプロ選手は30代で引退でしたし。

個人差はありますが、加齢は無視できません。

骨量減少

加齢に伴い、骨量の減少が起こります。
「オステオペニア」と言います。
中身がぎっしり詰まった骨が、スカスカになってくるのです。
それが進行すると骨粗鬆症です。
知らないうちに骨折していたり、手をついただけで骨折したり、するなど骨が弱く、
もろくなるのです。

特に女性の場合は深刻です。ホルモンなどの関係です。
高齢女性に骨折が多いのもこれが多くの原因です。

筋量、筋力の減少

筋量、筋力も減少します。
「サルコペニア」と言います。

30代以降は筋肉の密度が低下します。
筋肉のしなやかさもなくなり、硬くなります。
腱や靭帯なども同様です。

カラダが固くなるのもその表れです。
筋肉が減るのですから、筋力も低下します。
重いものを持ち上げられなくなります。
神経の伝達も悪くなるのは想像できます。

力だけではなく、パワーも低下しますから、
速く走ったり、高くジャンプしたりできなくなります。

これまた女性の筋低下は顕著です。
一般的にもともと男性よりも力が弱いとされているので、
筋力の低下は日常生活にも影響を及ぼす可能性もでてきます。

反応時間

反応時間も低下します。子どもと中高年、どちらが素早く動けるかは
回答をしなくてもいいでしょう。

バランス感覚

筋力不足によりバランス機能も低下します。すぐにつまずいたり、転んだりするのもその結果です。
もしも、子どもと大人が一輪車に初めて挑戦するとします。
どちらが速く乗れるのかは、言わずもがなです。

腰痛などの関節痛、関節炎

腰痛、肩痛、膝痛を始め関節の炎症も起きてきます。
立ちあがる時、「よっこいししょ」や「いたたたっ」が口ぐせの人も多くなります。

 

まだまだ、たくさんありますが、みなさんどうでしょうか。

「ザ・加齢」

少し落ち込みます……。

 

では、予防や、加齢を遅らせるため(現状維持)にはどうしたらいいでしょうか。
ハイそうです、すべてに筋肉や筋力が関係していると思いませんか。

筋肉、筋力をつけなければいけないのです。
では筋肉や筋力をつけるにはどうすればいいでしょうか、何がいいのでしょうか。

ウォーキングやジョギングは心肺機能を高めますが、
筋肉向上はあまり期待できません。あくまでも「あまり」です。
全否定はしていません。

ヨガやピラティスも同様です。姿勢づくりや、柔軟性は向上しやすいですが、
筋肉量の増加はどうかと言えば、それもあまり期待できません。

筋肉と筋力をつけるのは筋力トレーニングが一番効率的です。
そして自分のカラダをコントロールするのですから、
自分のカラダに、プラス重りを持ったほうがもっといいのです。

だから筋力トレーニングをすすめているのです。

筋力トレーニングのメリット

筋力トレーニングの必要性を加齢の話と共に書いてきました。
加齢で起こることを防ぐために筋力トレーニングをするのですが、筋力トレーニングのメリットを最後にまとめてみます。

心臓血管系の疾患

適切な指導の下、定期的な筋力トレーニングは心臓血管系の疾患のリスクを軽減させます。

筋力トレーニングにより、体脂肪が減少し生活習慣病の原因である、糖尿病(二型)や心臓血管系疾患のリスクを低下させます。
血圧も上、下、もしくは両方3%ほど低下したと報告されています。
力むトレーニングはダメですが、適切な指導の下で行なえば、それも回避できます。

LDLコレステロールも低下すると言われていますし、血管の状態も改善されます。

骨粗鬆症

骨を直接鍛えることはできません。骨を動かすには筋肉を動かさなければいけません。
筋肉に負荷をかければ、骨への刺激にもなります。
骨への刺激は骨を強くします。

重りを担ぐトレーニングなどは背骨に縦から直接刺激が入ります。

関節の痛み、炎症

腰痛などは体幹部の筋肉を鍛えると痛みが軽減すると言われています。
筋肉を鍛えることにより、筋や骨の機能性を高め、カラダを支持したり、
制御したりする能力が高まります。

衝撃吸収能力も高まり、関節周辺を筋肉でサポートします。

関節の炎症による変形性膝関節症や、関節リュウマチなどは
筋肉トレーニングによって不快感や痛みが軽減すると報告されています。

機能的能力

自分のカラダや重りを扱うのですから、
バランス能力や、反応する能力が高まります。
筋力やパワーも向上し、日常生活において積極的な活動に繋がります。

カッコよく言うとパフォーマンスの向上です。

 

********************
以上、筋力トレーニングによるメリットです。
筋力トレーニングは適切なフォームでやるからこそ効果があります。
自己流や、本、動画などのメディアを見ただけでは危険な場合もあります。

フォームだけは気をつけてください。
改善するためにやっているのにケガをすれば台無しです。
改悪トレーニングになりかねません。

運動を全くしてこなかった高齢者が、12週間、適切なプログラムのもと
適切なコーチによる筋力トレーニングを実施しました。
12週間後、

・膝を伸ばす筋力が2倍
・膝を曲げる筋力が3倍

向上したと報告されています。
(高齢者は、はじめのうちは週1~2回でよい)

高齢者でもそうですから、30歳を超えたお兄さん、お姉さんたち

筋力トレーニングをやりましょう。

正しいフォームが必須ですが。

 

参考資料
・第4版ストレングストレーニング&コンディショニング
(ブックハウスHD)
・第2版パーソナルトレーナーのための基礎知識
(NSCAジャパン)

 

【編集後記】

北陸新幹線、大変なことになりました。
週末は東京です。
北陸新幹線のありがたみをいまさらながら。
米原経由になり東海道新幹線で行くことになりそうです。

 

【昨日のOnce a day】一日一回新しいことを

・尼崎園田 居酒屋(名前忘れ)

 

 

おしらせ 2  
タイトルとURLをコピーしました