胸(胸椎)の柔軟性を高めたいなら「プレッツェル」ストレッチがおすすめです。
*プレッツェルストレッチ 木島病院にて
お菓子「プレッツェル」に似たストレッチ
胸のストレッチに「プレッツェル」を取り入れています。お菓子の「プレッツェル」に形が似ているストレッチです。
「プレッツェル」はドイツ発祥の焼き菓子です。
結び目のような形が特徴的です。
みなさんも一度は食べたことがあるのではないでしょうか。
私はこのストレッチを習うまでは「プレッツェル」の名前を知りませんでした。
食べたことはありましたが。
ストレッチの形が焼き菓子の「プレッツェル」に似ているので「プレッツェル」と呼ぶと教えてもらいました。
8年前の講習会でのことです。
当時から、胸が柔らかくなるストレッチをいつも探していました。
いくつか、お気に入りのストレッチがあるのですが、トレーニングコーチとして、たくさんのバリエーションが欲しかったのです。
(今も探しています)
理由は一般の方やスポーツ選手を含め、胸がとても硬い人が多いからです。
特にスポーツ選手は胸が硬いと、プレーに影響します。
胸の硬さは、他の関節でその硬さを代償してしまうからでもあります。
たとえばカラダをひねる動作。
カラダをひねるので、腰をひねっているように錯覚しまいがちです。
しかし腰(腰椎)はそれほど動くものではなく、胸(胸椎)や股関節が多くひねられているのです。
・スポーツ選手ならやっておきたい股関節の「パタパタ」トレーニング
おおよそですが、
・胸は25°~30°
・腰は5°~10°
(股関節は少し複雑なのでここでは省略します)
だけしか、動かないのです。
胸がしっかりと動かなければ、その不足分を腰が、がんばって仕事をします。
その結果、腰に負担がかかってしまうのです。
また腰をムリにひねると股関節がしっかり動いてくれません。
適切でスムーズなカラダのひねりは
・胸をしっかり動かし
・腰は安定させ
・股関節をしっかり動かす
ことから生まれます。
このスムーズなひねりが、大きな力を生み出すのです。
(ジョイント・バイ・ジョイントといいます)
そのため胸をしっかり動かせるようなストレッチやトレーニングをやるのです。
そのひとつが「プレッツェル」です。
とても効果的で少しキツイ。
そして形がおもしろいストレッチなのです。
「プレッツェル」の方法
「プレッツェル」の方法を紹介します。
①横向きになります。
②上の足の股関節、膝ともに90°に曲げてカラダをひねります。
③左側が下になっていれば左手で曲げた右膝をがばっと押さえます。
膝下から手を入れる方法と上から押さえる方法があります。
最近の私は上から押さえるように声をかけています。
上から押さえたほうが、力が入るからです。
(また変更するかもしれませんが)
④膝を曲げて下になった足のつま先か足首を右側に引っ張ります。
太ももの前が硬い人は足首をつかめません。
そんな人はつま先を持ちます。
つま先もつかめない人は、足に触れていればOKです。
(そんな人は太もも前が硬すぎるので、これからもストレッチが必須です)
ここからが本番です。
⑤上になった肩甲骨を「グッ」と床につけるようにしていきます。
左手で上の膝を押さえて、右手で下の足を引っぱっていきます。
右肩を床にベターっと着けるイメージです。
胸や太ももが硬い人はこのポーズだけでもきつく感じるはずです。
ムリをしなくても効果は出ています。
「プレッツェル」は胸のストレッチだけではなく、下になっている太もものストレッチにもなっているのです。
⑥力を3秒ほど入れ、息を吐きながら力を抜きます。
⑦それを数回、チャレンジしてみましょう。
⑧数セットやったら逆もやってみます。
だれにでも左右差があるものです。
苦手な向きがあるかもしれません。
(はじめに左右どちらかやると指定しなければ、あとでやるほうが苦手な場合が多いものです)
「苦手」な向き=胸・背中が「硬い」「下の太ももが硬い」
です。
ムリにやる必要はなく徐々にやっていきましょう。
さまざまなメリット
「プレッツェル」にはさまざまなメリットがあります。
・胸のストレッチ
・カラダをひねるストレッチ
・太もも前のストレッチ
などを同時におこなうことで腰痛の予防になります。
胸の回旋(ひねり)は、胸の伸展も伴うので姿勢もよくなります。
スポーツにおいて
・力を入れるとき
・踏んばるとき
・重心を落とすとき
など、胸を縮めてしまいます。
その動作も必要ですが、その動きばかりやっていると胸が硬くなってしまいます。
硬くなるとスムーズな動きができなくなります。
スムーズな動きができなくなると、強い力の発揮ができません。
それを補うためにどこかに負担をかけてしまいます。
(これを代償といいます)
その代償動作ばかりやっているとケガに繋がることもあります。
そして余分なエネルギーを使うことになります。
このように、胸の柔軟性がなければデメリットばかりなのです。
胸のストレッチである「プレッツェル」を試してみていただければと。
*PRETZEL ブラックペッパー味
【編集後記】
お菓子「プレッツェル」の写真を撮りたくて数件のコンビニを回りました。
なかなかコンビニにはなく、業務スーパーやドラッグストアまでも。
結局ダイソーにありました。
しかし、丸い形ではなく……。
【昨日のOnce a day】 一日一回新しいことを
・徳島産メロン
・トレーニング検定2級のテキスト