何回も指導できるチャンスがあれば、選手の性格や得意不得意が分かってきます。選手にも指導者の人柄がわかってもらえます。
難しいのは小学生への1回限りの講習会。一人一人の性格がわからなくてはじめは戸惑いますが、3つの方法で一緒に楽しむようにしています。
1回限りの講習会
同じチームや同じ選手のトレーニング指導を定期的にできるのが理想です。
しかし現実は1回限りのトレーニング指導も多くあります。例えば、
・いろんなチームの選手が集まっている強化合宿
・保護者会や指導者に1回だけお願いされた選手への講習会
などです。
そのとき困るのが、お互い初対面だということ。
長く付き合っていけばお互いの性格もわかり、良くも悪くも
人間関係ができてきます。
しかし、1回限りの講習会だと60分や90分のみの付き合いです。
お互いに緊張したまま時間が過ぎることもあるわけです。
もし指導先が同じチームならば指導者(私)対チームです。
知らないおじさんが一人いても、いつもの仲間がいるので小学生たちは
安心です。仲間同士で盛り上がることもあります。
選抜された選手が集まる強化合宿は違います。各チームから選ばれた児童が集まるのですから
私を含め知らない者同士です。
実際は全く知らないのではなく、以前に対戦した相手だとか、
同じチームの人がもう一人いる場合もあります。
そんな状態ですから、仲間同士で盛りあがりにくいのです。
どちらの場合でも、そのままではつまらないので、これまで
いろいろ工夫してきました。
一緒に楽しむ方法も探してきました。
楽しむ3つの方法
はじめての講習会は選手、指導者のお互いが緊張するものです。
特に小学生などはまじめにやってくれますが、つまらないときの顔は正直です。
そんな顔に少しでもならないように、そして私も楽しめるように3つの方法でやっています。
とにかく動く
対象が大人ならば、今後もやってもらうために、説明を多くします。
納得してもらうためには、
・なぜやっているのか
・なんのためにやっているのか
・どんなことをするのか
など理解してもらう必要があるからです。
しかし小学生は違います。説明よりも
「あんなことをやろう」「こんなことをやろう」
がイイのです。多少フォームがまずくても、どんどん動きます。
反復するよりも、種類を多くやります。
息が弾むぐらいでちょうどいい感じです。
たくさん動くと自然に雰囲気がよくなります。
口は悪い。でも大げさにほめる
誰でもいうわけではありません。ムードメーカーぽい児童によく声掛けをします。
バンバン動いている中で言っています。
静かに黙々とやっている中で言うと悪口ですから。
スキップとステップを混ぜた動きなど複雑かつ連続的な動きをするので
その中で声掛けをします。
・えっ~大丈夫?
・やばくない~
・よっぱらってんの~
・センスないんじゃないの~
・ダサくない~
など、文字だけでは強烈ですが、「~」が必ず入っています。
大きな声で、おちゃらけて言うようにしています。
視線を合わせて言うと、自分のことを言われていると思うので、
視線を合わせず、誰に言っているのか、わからなくしています。
口が悪いのですが、その倍以上大げさにほめます。
・Good~Good~
・OK!OK!
・いいね!いいね!
これは視線を合わせて言います。全員に言うようにしますし、
先ほど「ダサくない~」などと言った児童には必ず言います。
もれなくオーバーアクションもついてきます。
(これを評価されて月1回の指導が決まりました。社会人チームですが)
この方法は小4の姪っ子にも使っています。
⇒「トレーニングしたい。」小4の姪っ子に、言ってもらう方法
一緒にやる
声掛けだけではありません。児童の前はもちろん真横や、斜め横、時には私が鏡になって
一緒に動きます。
小学生は一緒にするとなぜか喜びます。
手をたたいて、声を出して、一緒に動く。イメージはエアロビクスのインストラクターです。
汗もかいて、しんどいですが、一緒にする効果を感じています。
予想ですが、体育の授業では先生が、チームの練習などではコーチが一緒に汗をかいて
同じ動き(一緒に動くこと)をする機会が少ないのではないでしょうか。
「一緒にやる」「一緒に動く」は重要です。
お互いに楽しむ
本来指導者は、冷静に選手を見て、的確な指示をしなくてはいけません。
私も上記のことすべてがそうではなく、淡々と指導をしていることもあります。
しかし、1回限りの講習会では「一緒に楽しむ」「お互いに楽しむ」ことを優先しています。
もともと、大声を出して、口悪く言って、おちゃらけることのできる性格ですが、
多少は大げさにやっているところもあります。
わずかですが演じていることもあるわけです。
私の性格上、このキャラクターがあっているので。
3つの方法をおこなうともしかすると自分だけが楽しいのかもしれません。
でも指導者がつまらなくて選手が楽しいことはないでしょう。
自分が楽しめたら、楽しんでくれる選手も多いのではないでしょうか。
講習会が終わったあと、コーチや保護者に
「きつかったけれど、楽しかった」と報告しているのを聞くと
「よし!」と心の中でガッツポーズです。
時にはこんな外部からの刺激も必要ではないでしょうか。
【編集後記】
星稜高校勝ちました。監督も部長もよく知っているので
選手の活躍プラス、スタッフの活躍もうれしいです。
決勝戦、いい戦いになればいいですね。
【昨日のOnce a day】一日一回新しいことを
・メガネスーパー
・花名刺注文
・エニタイム野々市店見学
・生姜からあげだれのチキンカツ定食